こんにちは。もう冬学期が始まって1か月たってしまいましたが、秋学期の総括を書きたいと思います。アメリカ大学院を目指す方に参考になればと思います。
秋学期は3コマとりました。研究やTAを並行してやろうとすると、正直3コマが限界です。なんなら研究の時間が足りないくらいです。。。
Introduction to Nanoengineering(必修)
テスト3回(テスト1、テスト2、期末試験)と問題を解く宿題3回で評価。授業のスタイルは基本はパワポで説明+板書。日本の授業スタイルとほぼ同じような感じでした。Nanoengineering入門ということで、広く浅くみたいな授業です。Nanoengineeringは物理、化学、材料科学など、広い分野から学生が来ているので、分野によっては初学者がいることになります。なので大学院レベルとはいえど、易しいはず、、、と思っていました。私は序盤の量子力学の分野は数年の会社員のブランクがあるにしても、普通に理解できました。ただ、その後の化学合成がチンプンカンプンでした。実際その辺が対象になったテスト2はクラス最下位をとりました。。。このクラスはテストと課題が多く、授業もよくわからないので正直教授のことがちょっと嫌いでしたが、最下位の失敗をうまく薄めてもらえるシステムにしてくれて、心の中で感謝しました(笑)授業もよくわからなかったので、後半はTAのオフィスアワーに毎回行って質問しまくっていました。TAにも感謝。Intermolecular/surface forces(必修)
テスト2回と計算のグループワーク、クラス内ディスカッション(出席も兼ねる)で評価。授業のスタイルはいわゆる「アクティブラーニング」なるものでした。講義の内容はすでにすべてYouTubeにアップロードされているので、授業の前にそれを確認し、授業ではビデオの内容の補足や計算練習、グループでのディスカッションでした。正直この講義スタイルは初めてでしたが、かなり有効かと思われました。特にアメリカに来てすぐだったので、教授の英語を聞き取れるかどうか不安なところでしたが。YouTubeなら再生速度を変えたり、わからないところをもう一度再生したりできるので、助かりました。(幸い教授の英語も聞き取りやすかったので大丈夫でしたが。)授業の内容はファンデルワールス力から始まり、分子間、分子の集まりとしての表面に働く力(表面張力など)について学びました。計算ベースだったので、物理学科時代のスタイルに近く、取り組みやすかったです。一方で、グループワークは最悪でした。MATLABの簡単な計算の課題を5人のグループでやったものの、まったくと言っていいほど戦力にならず。(MATLABは使ったことあるけど、熟練ではないし。。。)このグループワークで自分が活躍したところとしては、休憩時にバーガーキングのクーポンを使って、少し安く夜食を買えたことくらいかな。。。ディスカッションや計算スキルのなさに泣きそうになった時でした。
Synchrotron characterization of nanomaterials(選択)
自分の指導教官の授業だったので取りました。評価は中間テストと最終プレゼンテーション、さらにプロポーザルです。授業のスタイルはパワポメイン。Characterizationの手法について、一授業一手法くらいのペースで学ぶ。Characterizationの訳が思いつかないので、簡単に言うと、合成した物質がどういう結晶構造や形状をしているかを調べる「ツール」もしは「ツールを使った手法」みたいなものです。この授業ではとくに「シンクロトロン」という加速器を使った応用手法に焦点を当てています。中間テストは普通のペーパーテストですが、最終評価はプレゼンとプロポーザルです。シンクロトロンの施設を使うには、プロポーザルを書いて採択されなければいけません。たとえば「いまXXの研究が盛んにおこなわれているが、YYという物質はZZのせいであまり行われていない。この設備を使えばWWという結果が得られ、さらにYYの理解がさらに深まる。」といった具合です。この授業では実際にプロポーザルを書き、自身の実験の有用性や重要性を説く必要があります。また最後の授業でプロポーザルを全員の前で発表します。上記の授業と違い、自分でパワポを作ったり、プロポーザルを書いたり、クリエイティブな作業を必要とします。ここで、上記二つの授業ではダメダメだった自分が、ちょこっと活躍できました。グループワークの中で、パワポづくりやプロポーザルを書くのですが、相方があまりできない人だったので、自身がリードして進められました。個人的に見やすいパワポの作り方は、センスと経験がモノをいうところがありますが、よく考えたら、自分は修士3年+会社3年も普通の大学院生よりも経験しているわけで、そこはアドバンテージがあるはず。というかありました。そういうわけで、上記2つの授業で自信を失っていた私ですが、少しはトータルで見て面目躍如できたかな、、と思っています。入学して最初のクォーターでしたが、ペーパーテスト、プレゼン、プロポーザルなどいろんなタイプのテストや授業スタイルを経験できてよかったなーなんて思ってます。(クソみたいなまとめ方笑)