社会人からアメリカ大学院留学は有利か不利か? 〜①筆者の経歴編




(絵が単調だぜ。。。)



こんばんは。今日は社会人からの大学院留学について書きます。

私は社会人になってから大学院留学を目指したのですが、かなりきつかったです。結論としてはアメリカで博士号(Ph.D.)を目指すなら、総合的に見て学生の方が有利だと感じました。ただやってみなければわからないこともあったし、社会人を経由することで得られることもあるので、別に後悔はしてないです。

また、有利不利かは自分が働いている会社と行きたい大学院の専攻によって大きく変わるので、以下のすべての文章の枕に「私(筆者)の場合は…」をつけて読んでください。



意外と書いてたら長くなりましたので、2本立てにします。

この記事では、前提となる筆者のバックグランドについて書きます。次回はそのバックグランドを踏まえて、社会人からの留学の有利な点、不利な点を書くつもりです。




そもそも筆者のバックグランドについて

先ほども書いたように、会社でやっていることと大学院でしたいことによって、アメリカ大学院の出願への難易度が大きく変わると思います。そこでここでは筆者の場合はどのくらいの違いがあったかを書きたいと思います。


日本の大学院での専攻

物理学専攻でリチウムイオン電池材料の物性について研究していました。物理学専攻出身の読者がいるかわかりませんが、物理の中ではかなりマイナーで、ほぼ工学系に近い研究分野だと思います。私自身は「レーザー分光」というツールを使っていましたが、それ自体は化学系や生物系の方がメジャーかもしれません。研究室にいたことがある人は「自身の所属する専攻」と「研究テーマ」が必ずしも一致するとは限らないことはご理解いただけると思います。

大学&大学院時代の実績や実績としては
  • 論文1本(セカンドオーサー)
  • 学会発表なし
  • 授業の成績は結構いい(GPA4段階で3.7くらい)
というなんとも心もとない?成績でした。授業は真面目に出てたんだけどね。


会社でやっていたこと

大学時代とは打って変わって、メーカーに就職し、量産開発の部署に配属されました。

詳細は機密事項なので書けませんが、基礎研究が0→1だとしたら、開発は1→10000にすることだと思います。もちろん開発の中でも1→100にするのと100→10000にする部隊がいます。そこでも役割は違います。どれが偉いとかすごいわけではないです。

私が考える明らかな違いはアウトプット(求められるもの、最終成果物)です。基礎研究のアウトプットは「論文」と「学会発表」で、開発のアウトプットは「図面」や「特許」、最終的にはみなさんの手に渡る「製品」です。そしてそれぞれにおいてやることが異なるので、求められる能力も違います。私の場合は大学時代にやっていたこととは全く違うものでした。


アメリカ大学院での研究

リチウムイオン電池、燃料電池、太陽電池などの材料物性の研究をしたかったので、それらができる研究室を、学科に関係なく探しました。最終的にはUC San DiegoではNanoEngineeringという学科に進学することになりました。大学時代の物理とは違いますが、私がしたいエネルギー材料の研究は物理、化学、機械工学、材料工学など様々な分野にまたがるので、特に問題はないです。(そう願っています。)

むしろ、日本にいた時と少し「ズレた」専攻にすることで、自身の専門の幅を広げることができると期待しています。


まとめ

まだアメリカに行ってないのでわかりませんが、、、質的には、日本でもアメリカでも、大学でやることはほぼ同じで、会社と大学はやっぱり違うということです。(給料も違うけど。。。笑)

次回はこれを踏まえて、社会人を経てアメリカ大学院留学を目指す際に、有利だと思う点、不利だと思う点を書いていこうと思います。



読んでいただきありがとうございました。